日本のユリ

・日本に自生するユリは、15種ありましてそのうちの半数が日本の特産で日本以外の国には見られないうえに、しかも現代の海外を含めた主要な

品種の多くがその血を引いていることから、日本はまさに「ユリの供給国」ということができると思います。

・代表的な種に、テッポウユリ、ササユリ、オニユリ、ヤマユリ、カノコユリ、などがあります。

・即ち、日本のユリは、花が大きくて美しいものが多く。ヨーロッパに導入されて、現在まで至る園芸品種に大きな影響を与えた種がたくさん

あるということです。

<テッポウユリ>

・日本では墓地に添える花として好まれ、

また西欧でも冠婚葬祭で好まれているようです。

・テッポウユリは、イースター・リリーの名で、

急速にマドンナ・リリーに代わってキリスト教会

にはなくてはならない花になり、日本の開国以降、

太平洋戦争前まで毎年大量の球根が欧米に輸出

されていたようです。

<ササユリ>

・中国中部以西から四国・九州に分布し、日本のみ

に生息します。

・日本ユリを代表し、学名もリリージャポニカです。

・5月-7月頃に淡いピンク色の花を咲かせます。

・成長が遅くて病害虫に弱く、栽培は非常に

困難とされます。

<オニユリ>

・日本では北海道から九州の平地から低山で普通

に見られます。

・花季は7月から8月で、花弁はオレンジ色、濃褐色

で暗紫色の斑点を生じ花弁は強く反り返ります。

<カノコユリ>

・写真は、キバナカノコユリです。

・江戸時代には、シーボルトがカノコユリの球根

を日本から持ち出し、初めてヨーロッパで知ら

れるようになった日本のユリだそうです。

・大正時代には、球根がアメリカに輸出され、

クリスマスや復活祭用の生花に用いられた

ようです。

<ヤマユリ>

・日本にしか生息していない特産のユリです。

・近畿地方以北の山地の林縁や草地に分布し、

和名は、山中に生えることからつけられました。

・「花の香りは日本自生の花の中では例外的と

もいえるほど、甘く濃厚でとても強い。

・発芽から開花までには少なくとも5年以上かか

り、また株が古いほど多くの花をつける。

風貌が豪華で華麗であることから、

『ユリの王様』と呼ばれる。」(Wikipedia)

<参考><カサブランカ>

・上記のヤマユリなどを原種とする
オリエンタル・ハイブリッドの一品種。

・純白の大輪の花を咲かせ「ユリの女王」
と評されています。

・1970年代オランダで作出され、世界的な
ブームを呼びました。

・結婚式の際のブーケをはじめ、主に贈り
物の花束として喜ばれる花です。